裁判所職員の総合職と一般職の筆記試験の難易度や倍率は?一次試験のボーダーラインと配点は何割?論文試験や専門記述の対策の方法はどうか?について書いてみました。
裁判所職員の難易度はどれくらい?
裁判所事務官の採用は、大きく分けて「総合職試験」と「一般職試験」の2種類があります。
出典裁判所事務官採用試験の難易度・合格率・倍率 | 裁判所事務官の仕事、なるには、給料、資格 | 職業情報サイトCareer Garden
総合職試験は「院卒者試験」と「大卒程度試験」の2区分に分かれ、さらにどちらの種類の試験も「裁判所事務菅」と「家庭裁判所調査官補」の2種類に分かれます。
※上記について、平成26年度試験までは「総合職試験(裁判所事務菅)」は「総合職試験(法律・経済区分)」という名称、「総合職試験(家庭裁判所調査官補)」は「総合職試験(人間科学区分)という名称で実施されていました。
一般職試験は「大卒程度区分」と「高卒者区分」の2区分で実施され、試験の種類はそれぞれ「裁判所事務菅」の1種類のみとなっています。
裁判所事務官になると、全国の家庭裁判所、高等裁判所、最高裁判所に勤務し、裁判の円滑な運営のために業務に従事することとなります。
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法律の専門知識はもちろん、裁判を効率的かつ円滑に行うためにさまざまな専門的な知識が必要となります。
試験自体の内容も、法律知識はもちろん、人間性、適性、一般常識も求められます。さらに総合職になると政策論文、人物試験(集団討論や個別面接)も行われるため、総合的な対策が求められるものとなっています。
第1次試験
<基礎能力試験(多肢選択式)>
公務員として必要な基礎的な能力(知能及び知識)についての筆記試験
○知能分野27題
○知識分野13題
<専門試験(多肢選択式)>
裁判所事務官に必要な専門知識などについての筆記試験
<必須> 憲法7題、民法13題
<選択> 刑法又は経済理論10題
第2次試験<論文試験(小論文)>
文章による表現力、課題に対する理解力などについての論文による筆記試験1題
<専門試験(記述式)>
裁判所事務官に必要な専門知識などについての筆記試験
<政策論文試験(記述式)>
組織運営上の課題を理解し、解決策を企画立案する能力などについての筆記試験1題
<人物試験>
人柄、資質、能力などについての個別面接
第3次試験<人物試験>
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人柄、資質、能力などについての集団討論及び個別面接
裁判所職員は国家公務員で非常に難しい試験です。以前は裁判所事務官という名称でしたが、今は裁判所職員として総合職と一般職の試験があります。
ここでは主に大卒程度の裁判所職員に関して難易度の紹介をしていきたいと思いますが、裁判所職員の筆記試験は当然ながら難しいです。
教養試験や専門試験、小論文があるので、それぞれで対策をきちんとしていかないといけません。裁判所職員の難易度は総合職も一般職も高いですけど、基本的には総合職の方が高いです。
そして、裁判所職員の筆記試験は他の国家公務員と同様に、教養試験は問題構成がよくある感じです。知能分野が多めで、知識分野が少ないという感じになっているので、数的処理や文章理解でいかに点数を伸ばせるか?がカギとなります。
そして、専門試験は憲法、民法、刑法または経済原論となっているのですが、科目数は少ないですけど、裁判所職員の筆記試験のレベルは高いので、専門試験の問題の難易度も高いはずですから、かなり難しい問題を解かないといけないと思っておいた方が良いでしょう。
総合職も一般職も問題のレベルは高いはずです。裁判所職員の専門試験では経済原論が苦手という人も多いと思うので、刑法を選びがちですが、刑法の難易度は相当だと思うので、刑法と経済原論でどちらを選ぶか?という選択も重要になります。
裁判所職員に受かるには総合職でも、一般職でもかなり難易度が高いので、難しいということは知っておいてほしいと思います。
裁判所職員の筆記試験の倍率はどれくらい?
裁判所職員の筆記試験の倍率に関しては総合職と一般職で違います。大卒程度の試験結果を見ると、裁判所職員の筆記試験の倍率が分かります。
総合職と一般職における裁判所職員の筆記試験の倍率はどうなっているのか?というと、まず総合職に関しては全体は3倍強くらいです。
ただ、それぞれの管轄区域によって別々に受験するので、具体的な倍率も異なります。低いところは2倍台で、高いところは5倍以上になることもあります。
一般職の裁判所職員の筆記試験の倍率は全体としては3~4倍くらいで、こちらもそれぞれの管轄区域によって倍率が違っています。
こちらも低いと2倍台で、高いと5倍以上という感じです。したがって、どこの管轄区域で受けるか?によって、裁判所職員の筆記試験の倍率は異なっているのです。
一次試験の倍率は高いところと低いところがあるので、ここは知っておかないといけません。裁判所職員の筆記試験の難易度に関しては倍率を見るとより分かりやすいですけど、管轄区域ごとに裁判所職員の筆記試験の難易度が違うということも言えます。
裁判所職員の一次試験の倍率は過去の試験結果から見ることができますが、それぞれの年度によって変化する可能性もありますから、そこは考慮しておきましょう。
特に裁判所職員の総合職の方は受験者数がそこまで多くないので、裁判所職員の筆記試験の倍率の変動も大きくなりやすいので、知っておいてほしいと思います。
裁判所職員の筆記の一般職の倍率はどの管轄区域も受験者数が多いので、そこまで大きな変化はないと思います。
裁判所職員の筆記試験のボーダーラインは?
○裁判所事務官
教養ボーダー20/40
専門ボーダー15/30
合計ボーダー 35/70
安全圏 45/70
裁事の場合は傾斜が無いですが、出題数だけみれば知能試験が一番多いです。
数的判断もレベルが非常に高い問題が入っているため、試験時間をフルに使っても間に合わない場合も多くあります。また、文章問題も長い文章が使われることが多いため、いかに教養試験で点を稼ぐかということがポイントとなってきます。
出典1次試験ボーダーライン まとめ|公務員試験ニュースマガジン~合格への道~
裁判所職員の筆記試験のボーダーラインはどれくらいでしょうか?一次試験で何割くらいとれば受かるのか?に関しては非常に難しいです。
裁判所職員の筆記試験の難易度は高いため、高い点数をとるのがそもそも難しいということが言えます。したがって、そこまで高いボーダーラインにはなっていないかもしれませんけど、裁判所職員の筆記試験のボーダーラインに関しては正確な予測はできませんが、5割を超えれば可能性が少しずつ出てくる感じで、6割を超えれば受かる可能性がかなりあるという状況ではないか?と思います。
裁判所職員の教養試験と専門試験は配点が同じようなので、傾斜配点がないという意味では全体の正解数で判断して良いと思うのですが、裁判所職員の筆記は教養も専門も難易度が高いです。
問題のレベルが高いので、裁判所職員の筆記試験は数的処理なども難しいですし、それ以外の自然科学などの問題で苦労する人が多くいると思われます。
したがって、やはり裁判所職員の筆記試験のボーダーラインは何割か?というのはそんなに高くはならない気がしますけど、受験する人のレベルが高いということも言えますから、裁判所職員の一次試験のボーダーラインに関してはこういった数字になるのではないか?と思います。
40点は最低限超えたいところです。6割以上とれればいいと思うのですが、5割でも可能性がないわけではないと思います。
でも、裁判所職員の筆記試験のボーダーラインとしては6割を超えるとかなり可能性が出てきますし、それ以上とれるならばそれに越したことはないです。
裁判所職員の筆記試験は配点が同じなので、そこが特徴的ですけど、裁判所職員の筆記試験では教養も専門もレベルが高くて難しいので、裁判所職員の筆記試験のボーダーラインを超えるのはかなり難しいと思っておいた方が良いです。
裁判所職員の筆記試験を受験する人はこういった部分についても知っておきましょう。ちなみに裁判所職員では教養と専門に足きりがあります。
基準点が設定されているので、その基準点を超えないと足きりになってしまうのです。裁判所職員の教養と専門の足きりの基準点は12~15点くらいになることが多いようですが、その年によっても違うので、しっかりと確認をしておいてほしいと思います。
足きりにならないように、基準点を超えられるように、裁判所職員の筆記対策を頑張っていきましょう。
裁判所職員の筆記試験の配点は?
裁判所職員の筆記試験の配点はどうなっているのか?というと、大卒程度の総合職に関しては教養試験と専門試験がそれぞれ2/15で同じです。
小論文は二次試験で行われますが、配点はありません。専門記述は4/15で、政策論文は1/15となっています。そして、裁判所職員の筆記試験の配点のうち一般職については、教養試験と専門試験がそれぞれ2/10となっており、同じです。
そして、二次試験の小論文と専門記述がそれぞれ1/10ずつとなっています。大卒程度の裁判所職員の筆記試験の配点はこういった感じになっていますけど、総合職と一般職でそれぞれ配点が違いますし、そこは知っておいてほしいと思います。
教養試験と専門試験の配点がそこそこ高いのは総合職も一般職も同じですけど、裁判所職員の筆記試験の配点の中では専門記述の配点が総合職と一般職で違っているのが特徴です。
そして、小論文に配点があるか?どうかの違い、政策論文の有無についても違うので、裁判所職員の筆記試験の内容はそれぞれでよく理解しておかないといけません。
裁判所職員の筆記試験のボーダーラインは何点か?という情報も重要ですけど、裁判所職員の筆記試験の配点に関しても詳しく理解をしておいてほしいと思います。
一次試験に受かるためには筆記試験の配点を頭に入れたうえで、それぞれの試験の内容の重要度を考慮して対策をしていってほしいと思います。
裁判所職員の政策論文と論文試験の対策の方法は?
政策論文試験は裁判所事務官(総合職)と家庭裁判所調査官補(総合職)で課されます。
出典公務員試験【裁判所職員】の勉強法を解説! | はじめて公務員試験
いっぽう、裁判所事務官(一般職)で課されるのは論文試験です。
論文試験にはない政策論文試験の特徴は、問題文のほかに白書や報告書など複数の参考資料が示されること。
参考資料から出題者の意図を読みとって論述することが、重要なポイントです。
それをのぞけば、政策論文試験と論文試験は大きくかわりません。
政策論文試験と論文試験は「採点基準」と「頻出テーマ」をまずおさえてから、対策をはじめることが大切です。
裁判所職員の総合職では政策論文、一般職では論文試験が課されますが、これらの試験の対策方法としてはやはり論文の書き方をまずはマスターすることが重要です。
そのうえで、過去の出題のテーマを調べて、その傾向を探ってある程度出題の予測をするということも重要ではないでしょうか?
これは専門記述にも言えることですが、裁判所職員の政策論文と論文試験の対策は過去の出題傾向を探り、その回答例を参考にして、書くべき内容をある程度判断していく、自分なりにこのテーマが出たら何を書くか?を考えてまとめておくという作業は必要です。
そういったものを利用して、裁判所職員の政策論文と論文試験、専門記述の対策をしていくと良いと思います。過去の出題テーマからある程度は予測ができるのではないか?と思うので、いろいろなテーマとその回答例をチェックするという作業が必要になり、時間もかかると思うので、ある程度早い段階から対策をしてほしいと思います。
裁判所職の筆記試験の難易度は高いですし、倍率もそこそこありますけど、択一試験のみではなくて、記述式の試験が多くあるのも特徴になります、裁判所職員の専門記述や政策論文などの勉強の方法というのは分からない人もいるかもしれませんが、対策の仕方に関しては公務員試験の地方公務員を含めた論文の勉強の方法とほとんど変わらないのではないか?と思います。