今回は適性検査の主要な3つの内の1つである玉手箱の対策方法について解説していきたいと思います。
玉手箱とは、日本エス・エイチ・エル(SHL)社が販売している総合職適性テストのことです。
この記事を読めば、その玉手箱の種類や出題形式がわかるため、対策が容易になると思います。
適性検査の種類や見分け方について知りたい方は、以下の記事に載っておりますので、こちらをご参照ください。
適性検査(Webテスト/テストセンター)の種類と見分け方【各URLや実施説明画面まとめ】
玉手箱の種類
まず、玉手箱にはどういった種類があるかについて書いていきます。SPIとは全く異なるものになるのでご注意ください。
・玉手箱(自宅等のパソコンで行うことのできるWebテスト)
・C-GAB(玉手箱形式の問題をテストセンター会場で行うもの)
・GAB(マークシート形式で、企業専用の会場で行うもの)
このような形となっております。同じ玉手箱の中にもWebテスト、テストセンター、ペーパーテストの形式が存在しているということです。
C-GABとGABは玉手箱と同じような問題形式ですので、玉手箱の対策さえしておけば、残りの形式の対策は不要となります。
玉手箱の出題形式
ここからは玉手箱の出題形式を見ていきます。
ちなみに、ほとんどの企業はこちらの「玉手箱」を採用しています。
基本は言語、計数、パーソナリティ(性格検査)の3つからなっていますが、企業によっては、これに英語やモチベーション(性格検査)が加わります。
これらは全て、選択肢の中から正しい答えを選ぶ形式となっています。
また、SPIと違ってそれぞれの科目で1つの範囲のみからしか出ないので、対策がしやすいです。
以下からはまず基本となる言語と計数から解説していきます。
言語
言語は以下の内1つから出題され、いずれも長文問題を読み、設問に解答していく形です。
正直なところ、対策が難しいテストです。どの形式もじっくりと考えている時間はないので、すばやく問題を読み解く必要があります。
・論理的読解(GAB形式 )32問(8長文×4問)…15分、または52問…25分
・趣旨判定(文章理解と書かれている場合も)(IMAGES形式)32問…10分
・趣旨把握 10問…10分
いずれも出題された長文に対して、「論理的読解」では設問文の正誤の判断、「趣旨判定」では設問文の趣旨の正誤の判断、「趣旨把握」では設問文から正しい趣旨の選択をする能力が求められます。
これらの内、実際にはほぼ論理的読解しか出されません。
というより、後の2つに私は遭遇したことがありません。その分対策もしやすいかと思います。
計数
計数は以下の3つの内、1つから出題されます。
こちらは問題数と時間を見ても分かる通り、とにかく時間が足りません。
主流は35分のタイプですが、稀に15分のタイプもありますので、対策本で練習問題を解くだけでなく、実際に場数を踏んで慣れる必要があります。
ある程度慣れると35分タイプであれば、解き切れるようになります。
・四則逆算 50問…9分
・図表の読み取り(情報分析と書かれている場合も) 29問…15分、または40問…35分
・表の空欄の推測 20問…20分、または35問…35分
「四則逆算」とは、方程式の空欄に入る数値を計算するものです。こちらはとにかく時間との勝負ですね。
「図表の読み取り」では、図表から数値を読み取り、設問に答えます。
「表の空欄の推測」では、これは言葉の通りになりますが、数値の傾向などから表の空欄に当てはまるものを推測します。
難易度としては圧倒的に表の空欄の推測が難しいですが、課してくる企業も少ないイメージです。ただ、対策は必須になります。
大体の企業が課してくるのは図表の読み取りです。
英語
基本的には能力検査は言語と計数のみですが、まれに英語を課す企業もあります。
また、玉手箱の英語は異様に難易度が高いことで有名ですので、制限時間内に終わる人はほぼいないと思われます。
種類としては以下の2つがあり、その内1つが出る場合があります。
・論理的読解(GAB形式 ) 24問(8長文×3問)…10分
・長文読解(IMAGES形式) 24問(8長文×3問)…10分
私がやったのは長文読解が多かったですが、これは一概には言えません。
「論理的読解」は言語の論理的読解の英語バージョンです。
今聞いて分かったかもしれませんが、かなり至難の業です。言語よりも時間がない上に英語ですからね。。英語ペラペラの友人でもよくわからないという始末でした。
「長文読解」は英語の長文を読み解き、それに合った設問を選択する問題です。
こちらはTOEIC900近い友人でも半分解くので精一杯だったと言っていました。それほど難易度が高く、時間が足りなくなる試験です。
そのため、逆にまともにできる人はほぼいないと言っていいと思います。
ここではほとんど差がつかないことが予想されますので、言語と計数をまずは完璧にすることをおすすめします。
性格検査
・性格(パーソナリティ)68問/約20分(目安)
※簡易版 30問…制限時間なし
・意欲(モチベーションリソース)36問…約15分(目安)
※簡易版 質問文が36あるタイプ、または質問文が24×2組のタイプ…制限時間なし
性格検査は、回答が終わっていない段階で強制的に終了することはありません。上記表示時間は制限時間ではなく回答の目安です。
基本的にはパーソナリティのみが課されることが多いですが、モチベーションがある企業もあります。
以上が玉手箱の形式となります。
C-GABは言語と計数が15分ずつ、GABは言語が25分、計数が35分で時間が固定されていること以外は玉手箱とほとんど同じです。
C-GABは玉手箱と同様、企業によって英語が課されます。また、テストセンターですので、電卓が使用不可となる点には注意が必要です。
玉手箱のおすすめ対策方法
それでは最後に私がおすすめする対策方法を書いていきます。
この記事の冒頭にて、玉手箱の対策さえすれば、C-GABやGABの対策をしていることにもになることはもうお伝えしました。
それを踏まえてどのような対策をした方が良いかということですが、ぶっちゃけると、地頭が良ければ解ける問題ではあります。
ただ、問題の解き方に慣れておくと、がぜん解くスピードが速くなるので有利になります。
また、それぞれの科目でいくつかの種類がありますが、これは事前の実施画面まで行けば判別することができます。
玉手箱の場合、科目ごとに区切って受験ができますので、その都度対策をすることも可能です。
種類を見分けるポイントですが、まずは問題数と実施時間に着目します。そうすることである程度は絞れます。
後は実施画面まで行くと、問題形式等を見られますので、それで何が出るのかを確認することができます。
これを事前にやっておくことで、本番が大いに有利になります。どんな形式の問題がでるのか、事前に知っておくだけでもかなり違いますからね。
受験可能期間は大抵の場合1週間ほどありますので、言語を解いた後に計数で出題される形式の勉強をしてから取り組む、といったことも可能です。
後これは非常に重要なことですが、玉手箱は誤謬率が測られないので、たとえ当てずっぽうになったとしてでも最後まで解き切った方が絶対にいいです。
玉手箱の難しい所は問題の難易度ではなく、その解答時間の短さにありますので、いかに早く解くかというのは非常に重要な要素になります。
そのため、対策本等で類似問題を繰り返し解いておくことは非常に有効です。
また、いったん解き方を覚えてしまえば、玉手箱は選択肢を選択する形式ですので、より自信を持って答えられるようになります。
私の場合は、最初の方は何も勉強せずにやっていましたが、それでは限界を感じ、対策本を買って対策を行いました。
そして、何社も解いていくうちに、ついに言語・非言語ともに最後まで解き切れるようになりました。
英語は別途TOEICの本で対策をして、やっと6割ほどは自信を持って答えられるようになりました。
玉手箱の言語はしっかりと考えても合っているかよくわからないという問題も多くあり、対策は難しいかと思います。
非言語をほぼ完答で終えることで、言語のハードルも下がりますので、まずは非言語を完璧にすることをおすすめします。
また、英語がある場合は、半分は解けるように勉強しておいた方がいいです。
みんなできないということは、できればそれだけ周りに差をつけられるということでもありますからね。
それでは以下に私が実際に玉手箱対策で使っていた本をご紹介します。
玉手箱対策本
私が実際に使っていたのはこちらの本です。
非常にうまくまとめられていて、形式もそっくりそのまま出てきます。これで解き方をマスターし、後はひたすらスピードを極めていくと良いです。
また、ほとんどの企業は言語が論理的読解、計数が図表読み取りで構成されていますので、そちらをまずは重点的に対策すると良いと思います。
英語対策本
こちらは一応ですが、私が玉手箱の英語対策に使っていたものを載せておきます。
「金フレ」と呼ばれる、単語やイディオムが載っている本です。
これよりも難易度を低くした「銀フレ」というものもありますので、そちらも合わせて紹介させていただきます。
ただ、玉手箱の英語はほんとに時間が足りないですので、こちらは気休め程度です。
また、これよりも難易度を低くした銀フレというものもありますので、そちらも合わせて紹介させていただきます。
まとめ
今回の記事はこれで以上となります。この記事が読者の皆様の玉手箱対策に少しでも役立てれば幸いです。
ここまでお読みいただきありがとうございました。これから受ける皆様が全員合格することを願っております。それでは失礼いたします。